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ウィケッド

ブロードウェイのプロダクションはデズニ−などの映画会社の進出に伴い年々大仕掛けなものが登場しています。映画会社のブロードウェイ進出の先駆けはユニバーサル映画。第1弾は1979年のトニー賞最優秀作品のベスト・リトル・ホゥアハウス・イン・テキサス。そして第2弾は2003年度のブロードウェイ・ショー最大の製作費、約15億円を投じたこの作品。

ウィケッド

2003年10月30日にオープンしたブロードウェイ・オリジナル・ミュージカル。2004年度のトニー賞では最優秀主演女優賞、最優秀舞台美術、そして最優秀コスチューム賞の3部門を獲得。

ブラック・ファンタジーの作家グレゴリ−・マグワイアの同名小説をミュージカル化したもので語られなかった「オズの魔法使い」達の物語というこのミュージカルのサブタイトルが、示すように物語は、カンサスの田舎から大竜巻に巻き上げられて魔法の国へ迷い込む「オズの魔法使い」の主人公ドロシーが登場する前の魔法の国が舞台。
ジュディー・ガーランドの映画「オズの魔法使い」に登場する悪役「西の魔女」も元を正せば決して悪者ではない。

ドロシーが来る前の魔法の国の真実の姿を描くブラック・ユーモアたっぷりのミュージカル・ドラマです。少女に水を掛けられて溶け去ってしまう「悪い西の魔女」 その跡には黒いトンガリ帽子だけが残る。映画「オズの魔法使い」の西の魔女の溶け行く・シーンがこのミュージカルの始まり。

生まれたときから緑色の肌を持っているがゆえに異常なまでにはずかしがりやな娘エルハバは冷静で頭がよくまた、積極的に動物達の保護運動をする心やさしい少女だった。そのエルハバが社会の偏見と信頼する人々の裏切りから、何時か悪い西の魔女として恐れ、嫌われて行く姿を、かつてオズの大学、シツ(Shiz)在学中はエルハバとルーム・メートであり友人だった良い魔女グリンダが回想するものがたり。

大仕掛けな舞台セット。 舞台空間を活かした演出などこのミュージカルはビジュアル的にも大人と子供、何れも楽しめる作品に仕上げられていますがタイム・マガジンが「民衆を一丸とする最高の方法は、民衆に手頃な敵を与えてやる事だ」と言う
ウィザードの台詞を引用してブッシュ政権をきまり悪がらせるファミリー・ミュージカルと評したように物語の背景には、体制への批判をはじめ人種への偏見や動物虐待、 そして個人情報の保護などなどアメリカ社会に潜む様々な社会問題が含まれています。

ウィケッドの原作は 「オズの魔女記」の名で日本語でも出版されています。